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木材の用語集

木材の用語集

このページでは木材関連の専門用語の意味をご紹介しています。
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通常、木材は丸太を縦に切って木の板などを作る事によって得られますが「板目」とはこの板の作り方のひとつで年輪に接する形で丸太を直径の幅で切って年輪が曲線となって表れている木の板を板目と言います。
板目は直径で丸太を切る為、幅の広い板を作る事ができますが年輪の影響で裏と表で収縮率の違う板ができてしまう為、乾燥の際にねじれや狂いがでやすいという欠点があります。
また、板目の板材には表と裏があり、樹皮に近い方の面を「木表(きおもて)」、木の中心部分い近い方を「木裏(きうら)」と言って区別しています。木表、木裏を知る事で木の板がどのように変形するかを読む事ができます。

杉の板目
▲ 杉材の板目

柾目とは丸太の半径部分で板材が作られたもので年輪が板にまっすぐに入る為、出来上がった木の板が反りにくいという良い特徴があります。しかし、この方法で板を作ると残った部分が扇形になり、板材として使えない部分が多くなるという欠点があります。
柾目には通常の柾目以外にも「本柾目(ほんまさめ)」と「追柾目(おいまさめ)」の2種類があり、通常、柾目は丸太の半径部分で板を作るのですが丸太の中心部分であれば直径で板を作っても年輪が板目ではなく柾目となり、この部分で作られた板を「本柾目」と呼びます。
また、丸太の端から板目の板を作った場合、本柾目となる前の板も柾目に近い板ができ始めるのですが、この部分の柾目が「追柾目」と呼ばれています。

杉の柾目
▲ 杉材の柾目

心材とは木材を輪切りにした場合に中心付近の色の濃い部分を言い、赤っぽい色をしている事が多い事から「赤身(あかみ)」と呼ばれる事もあります。

心材は生理機能の減った細胞の集合体とされており、樹液や水分の含有量が少なく、樹木にとっては主に幹を支える役目を担っている部分です。大木になるにつれて心材の割合が高くなります。
殆どの樹種では辺材よりも心材の方が耐久性が高く、虫の害なども受けにくい為、木材としては心材の方が価値が高い事が多い傾向にあります。
心材

辺材とは木材を輪切りにした場合に外側付近の色の薄い部分を言い、白っぽい色をしている事が多い事から「白太(しらた)」と呼ばれる事もあります。

辺材は心材と比べて生理活動が活発で樹液も多く含んでいる事から木材として使用する場合は乾燥の際に変形するなどの悪い点が目立ちます。
しかし、心材が硬すぎて使いにくい樹種の場合は辺材を主に使用する事もあり、心材とあまり性質が変わらない樹種などは心材と辺材の両方を使用します。

下の写真では辺材と心材の境界がはっきりとしていますが樹種によっては心材と辺材の境界が不明瞭で殆ど見分けがつかないものもあります。
辺材

木理とは一般的には木目などと呼ばれているもので簡単に言うと木材の表面にあらわれた模様を言います。
木理は木材の組織の状態や細胞の並び方や大きさなどによって大きく表情を変えるもので大きく分けて以下の3つがあります。

通直木理(つうちょくもくり)
木材の表面に上下方向にまっすぐな繊維が通っているもの。

旋回木理(せんかいもくり)
名前の通り、繊維が旋回したもので生長の過程で繊維が旋回すると旋回木理になります。旋回木理には右回りと左回りがあります。

交錯杢理(こうさくもくり)
樹木の生長途中で繊維の右回りと左回りの両方が交互に繰り返しながら生長してしまったもので加工が困難な事が特徴です。
熱帯で育つ樹種に多いとされています。

波状木理(はじょうもくり)
木材の表面の繊維が波を打ったような形でうねったものでマホガニーやヤチダモなどの樹種では波状杢と呼ばれて珍重されています。

杢とは杢理の形状が特殊なものを言い、美しい杢が出た木材は装飾用として非常に価値が高いものとなります。
樹種の違いや生長の仕方などによっても名前が異なり、様々なバリエーションがあります。
以下に代表的な杢の名前と説明を記します。

波状杢(はじょうもく)
波状杢とは表面に波をうったような模様が出たもので一部の樹種にのみでるという特徴があります。

縮み杢(ちぢみもく)
縮み杢とは波状杢よりも細かい模様が表面にでたもので更に模様が細かくなったものを縮緬杢(ちりめんもく)と言います。

バーズアイ・鳥眼杢
鳥の眼に似た渦巻き状の斑点がでたものでメープルにあらわれるバーズアイメープルが広く知られています。
ケヤキ、トウヒ、マツ、トチノキ、シオジなどにも出る事があります。

球杢・玉杢(たまもく)
木材の表面に玉のような輪を描いた模様がでたものでクスノキ、セン、ケヤキ、タモなどに出る事があります。

縞杢(しまもく)
名前の通り、縞状の模様がでたものでカキ、コクタン、ゼブラウッド、オバンコール、シラカシ、チシャなどに出ます。

リボン杢(りぼんもく)
交錯杢理の木材の柾目面にでる帯状の模様。ブナやマホガニー、サペリ、ラワンなどに出ます。

バール杢・根杢(ねもく)・瘤杢(こぶもく)
根に近い部分にあらわれる木の繊維が入り乱れた模様がでたものでカエデ、ウォルナット、ミルツル、マドローネなどに出ます。

リップルマーク・漣杢(さざなみもく)
板目面にも柾目面にもあらわれる微細な横縞の模様で繊維が規則的には配列している事が特徴となっています。

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