木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

コクタンカキノキ科 | 広葉樹

コクタンの柾目
コクタンの板(エボナイト)
原産地
インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシア、マラヤ、スマトラ、ボルネオなどの東南アジアに広く分布しています。
また、アフリカにも別の種類の黒檀が存在します。
比重
気乾比重:1.16
強度
非常に硬い
コクタンの板
コクタンの木
その他の名称
エボニー、黒木、セイロンエボニー、マッカーサーエボニー、コロマンデルエボニー、カラマンダーエボニー、インドコクタン、本黒檀、縞黒檀、真黒、青黒檀、アフリカンエボニー
学名:[Diospyros spp.]
価格
希少
色調
辺材は灰白色で、心材は漆黒、または濃褐色および黒色の縞模様があり、金属的な光沢が見られます。
特徴
コクタンは最小の樹木の部類に入り、殆どの場合、樹高は4.5~6m、胸高直径は0.3~0.6mほどにしか成長しません。散孔材で年輪はハッキリせず、非常に重くて硬いという特徴があります。また、木材の表面は滑らかで油分がある為、磨くと光沢が出ます。

コクタンにはセイロンエボニー(トゥルーエボニー)又はエボナイトと言われる全体的に真っ黒な漆黒の種類とマッカーサーエボニー(マッカサル)に代表される縞模様のハッキリした種類とがあります。
一般的にはセイロンエボニーの方が希少でマッカーサーエボニーは次席という扱いです。

加工に関しては大変、硬い木材の為、切削は困難ですが加工してしまえば丈夫な製品を作る事ができます。ペーパーがけやカンナがけに関しても表面に油分がある為、困難であると言えます。しかし、マッカサル(縞黒檀)やアフリカンエボニー(真黒)に関しては油分がない為、少し性質が異なります。
耐久性には大変、優れていますが虫害には注意する必要があります。

コクタンは成長が大変遅い事も特徴のひとつで直径が18cmになるのに200年かかるとも言われています。
大変、人気のある木材である事から乱伐が進み、その影響から現在では良材はあまりないとされています。

コクタンという名前でひとくくりにして扱われている事が割と多いのですがタイで採れる青黒檀(マクルア)、インドネシアで採れる縞黒檀(マッカーサーエボニー)、インドや東南アジアで採れる本黒檀(トゥルーエボニー)、アフリカで採れる真黒(アフリカンエボニー)など非常に多くの種類があり、木材としての質や価格なども少し異なります。
用途
コクタンの主な用途は床柱で仏壇や弦楽器の指板、ピアノの黒鍵などにも利用されます。お箸や道具の柄などの小物の材料にも使用される事もあります。
また、チェスの駒など比較的、小さな彫刻の材料としても有名です。

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