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キハダミカン科 | 広葉樹

キハダの板
原産地
キハダは全国的に分布しており、良材は北海道の北部、北見方面などから産出されます。
また、中国や韓国にも同種の木が生育しています。
比重
気乾比重:0.48
強度
特徴
キハダは樹高が20mほどの高さになる木で、胸高直径は1m位まで成長します。樺太付近に生育しているものを「カラフトキハダ」といい、主に関西方面に生育している「ミヤマキハダ」とは植物学上、別の種類なのですが、区別がつかないほど似ている為、総称してキハダと呼ばれています。

キハダを乾燥する際には特別なことは必要なく、天然乾燥でも人口乾燥でも容易に行う事ができます。
広葉樹としてはやや軟らかい部類に属しますが、基本的には強度は全体的に中庸で、特に硬さが必要な用途以外では問題なく使用する事ができます。
加工は問題なく行う事ができ、ノコギリなどの切削加工やカンナによる仕上げも容易です。

耐久性についてはやや腐蝕しやすく、磨耗にもやや弱いなどの問題点もありますが、水質に強いという特性も持っています。
キハダの木
その他の名称
キワダ、シコロ、ヒノハノキハダ、カラフトキハダ、黄膚、黄檗、黄柏
学名:[Phellodendron amurense]
価格
やや安価
色調
辺材は灰褐色、心材はやや緑を帯びた黄褐色で、色調が違う為、辺材と心材の境界はハッキリしています。
用途
キハダは家具や床柱などの内装材の材料として主に用いられ、お椀やお盆などの材料としても使用できます。

また、キハダはその樹皮から「黄柏(おうぱく)」という、下痢止めなどに効果のある漢方薬を作る事ができ、その粉末を酢で練ることによって、湿布薬にする事もできるそうです。

黄色に染める自然染料としても用いられ、キハダから作られる染料は高品質なものとして扱われてきました。
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