木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ペアウッドバラ科 | 広葉樹

ペアウッドの板
原産地
ヨーロッパ全体に分布しています。商業として流通している材木はイタリア、スイス、フランス、ドイツなど。また、西アジアの一部の地域でも生育しています。
比重
気乾比重:0.70
強度
特徴
ペアウッドは樹高が10m、胸高直径が0.5mほどの木です。果実材としてはブラックチェリーが有名ですが、このペアウッドも大変優れた果実材です。
ペアウッドはその名の通り、梨のなる木ですが、元々、食用には適さない樹種から発生した樹木だとされています。
乾燥には時間がかかり、反りやねじれを起こす事もありますが、乾燥後は非常に安定した材となります。
加工性は高いのですが道具の刃先を鈍らせる特性を持っているので、加工の際には注意が必要です。耐久性は中庸ですが、辺材、心材共に保存薬剤での処理を行う事ができるので処理を施せば耐久性に関しては特に問題ない木材になります。

仕上げに関しては研磨が容易で、様々な仕上げ剤に適しており、光沢のある美しい仕上がりを得る事ができます。 ペアウッドはフランスおよびドイツから産出されるものが最高級とされ、高値で取引されています。日本に出回っているペアウッドの多くはスイス産のものが多いようです。
ペアウッドの木
その他の名称
ヨーロピアンペア、コモンペア
学名:[Pyrus communis]
価格
高価
色調
辺材は淡黄色~帯赤黄色で、心材は淡褐色~帯桃淡褐色です。辺材、心材の境界はやや不明瞭で分かりやすいとは言えません。
用途
ペアウッドは主に装飾部分の材料、家具、リコーダーやバイオリンなどの楽器などの材料として用いられます。
また、木目の美しいものはスライスカットされ、化粧単板として、羽目板などに利用されます。
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