木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ジャカランダマメ科 | 広葉樹

ジャカランダの板
原産地
ジャカランダは南米ブラジルの東側、海岸付近のリオデジャネイロからバハイアイアにかけて分布しています。
比重
気乾比重:0.85
強度
硬い
特徴
ジャカランダは世界で最も賞賛されている木材のひとつで、その材質は非常に硬くて重く、木材の表面にあらわれる複雑で美しい木目の模様から魅力的な木材として、多くの木工家達に長年、愛されてきました。

ジャカランダは乾燥に非常に時間がかかる木材で、劣化を避ける為に人工乾燥で乾燥させる方が良いとされています。乾燥後は非常に安定性の高い木材となります。
強度が高く、硬い木材として知られており、磨耗に対しても強く、曲げに対する適正も比較的、高い木材です。
ジャカランダは硬くて道具の刃先を鈍らせる性質を持つ事から、加工は困難で、加工の際に出る粉塵でかぶれる事があるので注意が必要です。しかし、切削加工後の仕上がりは良く、カンナがけも相性が良い木材だと言えます。注意点としては前述の通り、刃先を鈍らせる性質をもつ事と、油分が多い為、接着剤などによる接着がやや難しい事です。

耐久性に関しても非常に優秀で腐蝕に高い耐性があり、シロアリなどの虫の害も非常に受けにくい樹種となっています。

尚、白ジャカランダと呼ばれているものは白太(しらた)の部分の多い、若木を指しています。
また、ジャカランダは1992年以降、ワシントン条約で伐採が禁止になっており、原木はもちろん、製材品での輸入も禁止されている事から現在は入手困難な木材となってきています。
ジャカランダの木
その他の名称
ブラジリアンローズウッド、サントスローズウッド、バイアローズウッド、リオローズウッド、カヴィウナ、パリサンダー
学名:[Dalbergia nigra]
価格
希少
色調
辺材は灰白色で、心材は紫を帯びた暗赤褐色。辺材と心材はまるで別の種類の木であるかのように全く色味が異なっているので、境界は非常にハッキリしています。
用途
ジャカランダはキャビネットなどの家具材や内装材、装飾品の他、彫刻や道具の柄、ビリヤードキューの材料としても用いられています。また、ギターなどの楽器の材料や木目の美しいものは化粧単板として使用される事もあるようです。

供給に対して多くの需要のある木材の為、捨てる部分は殆どなく、細かい端材なども小物の材料などとして利用されています。
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