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ヒッコリークルミ科 | 広葉樹

ヒッコリー写真1
原産地
北米。アメリカ合衆国の北東部に分布しています。
比重
気乾比重:約0.82
強度
硬い
特徴
ヒッコリーは樹高が20~30m、胸高直径が0.8mほどの大きさに成長するクルミ科に属する硬い木です。
乾燥は早く行う事ができますが、乾燥途中でねじれが生じる事もあり、多少、収縮も見られる為、慎重におこなう必要があります。乾燥後は安定性の高い材料となります。
強度は全体的に高いレベルにあり、申し分ない木材と言えます。特に衝撃に対する吸収性がある為、耐性は非常に高く、卓越したものがあります。また、蒸し曲げの適正も高い。
加工に関しては木理によっては難しいケースがあります。木肌も荒い樹種なので、刃を噛む危険性があり、道具の刃先を鈍らせる性質もやや見られる為、機械での加工に向いているとはいえません。しかし、仕上がりは良く、艶出し剤など相性が良い為、美しい仕上がりを得る事ができます。

全体的に良い性質の多いヒッコリーですが、その欠点は耐久性にあると言えます。土中では腐りやすく、虫の害も受けやすいからです。
ヒッコリー写真2
その他の名称
ピグナッツヒッコリー、ブルームヒッコリー
学名:[Carya glabra]
価格
色調
辺材は淡い灰色、心材は淡黄白色~ピンク色を帯びた褐色。白い部分はホワイトヒッコリー、赤みを帯びた部分はレッドヒッコリーと呼ばれています。
用途
ヒッコリーは日本のアカガシと同じく、道具の柄の材料として有名です。また、フローリングなどの内装材としても用いられます。
彫刻の材料としても優秀で、その硬さを活かして、ラクロスのラケット、野球のバットなどのスポーツ用品やドラムのスティックの材料としても使用されています。
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