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ヨーロピアンチェリーバラ科 | 広葉樹

ヨーロピアンチェリーの板
原産地
北欧の一部を除き、ほぼヨーロッパ全土に広く分布しています。
比重
気乾比重: 0.61
強度
特徴
ヨーロピアンチェリーは樹高が20m前後、胸高直径が0.6mほどのそれほど大きく成長しない木です。
乾燥は早く行えますが、反りやねじれを生じやすいという特徴を持っており、乾燥後の安定性もあまり良いとは言えません。
強度については全体的に中庸だといえます。弾力性はやや低いといえますが、曲げ強さなど、やや特殊な強度についても中庸でほどほどの適正を持っているといえます。
加工に関しては、全体的に木理が通直な事もあり、手道具でも機械でも加工は容易です。しかし、道具の刃先を鈍らせる性質がやや見られる為、刃先の状態を少し気にかけた方が良いでしょう。また、釘打ちやネジ止めとも相性がよく、塗料や艶出し剤で美しい仕上がりを得る事ができます。
耐久性に関しても強度と同様に中庸で、辺材に関してはややキクイムシの害を受けやすい傾向があるようです。
ヨーロッパでは森よりも庭に生育している事が多い樹種です。
ヨーロピアンチェリーの木
その他の名称
フルーツチェリー
学名:[Prunus avium]
価格
やや高価
色調
辺材は桃色を帯びた乳白色、心材は伐採直後は桃色を帯びた淡い褐色で時間の経過とともに赤褐色に変色していきます。辺材と心材は色が違う為、境界は明瞭でハッキリしています。
用途
ヨーロピアンチェリーは主に椅子などの家具や彫刻の材料として使われます。また、多くの装飾部分や楽器の部品の材料としても用いられるようです。
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