木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

スリッパリーエルムニレ科 | 広葉樹

スリッパリーエルム写真1
原産地
北米大陸の東部、および中部に分布しています。
比重
気乾比重:0.61
強度
やや硬い
特徴
スリッパリーエルムは樹高が20m、胸高直径が1mほどに成長する木で、北米に3種類、生育しているエルムの木のひとつです。

この木は触った時の感触がよく、道具の刃先を鈍らせる性質も殆ど見られず、加工性も高い。釘打ち、ネジ止め、接着の全てとの相性も良い為、木工家の評価も軒並み高い。
乾燥にはやや時間がかかり、乾燥中にねじれがでる可能性があるので、多少、注意が必要です。また、乾燥後もやや変形が見られる事があります。
強度は弾力性以外は良好で、特に蒸し曲げに対する適正に優れています。

耐久性はあまり高いとは言えません。キクイムシの害を受けやすい木ですが、菌に対しては耐性があるようです。このような特性から、使用する箇所にはやや工夫が必要な木材だと言えます。

仕上げに関しては美しい模様と色を持った木材であり、艶やかな光沢がでるので美しい仕上がりを得る事ができます。
スリッパリーエルム写真2
その他の名称
ブラウンエルム、レッドエルム、ソフトエルム、スリッパリーバークドエルム
学名:[Ulmus rubra]
価格
やや高価
色調
辺材は淡灰色~淡赤褐色、心材は帯赤褐色~暗褐色で、辺材、心材の色調がやや異なる為、境界を見つける事はできます。
用途
スリッパリーエルムはキャビネットなどの家具やフローリングなどの内装材として用いられます。
また、その他の用途としては棺やボート、スポーツ用品の材料としても利用されているようです。
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