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リグナムバイタハマビシ科 | 広葉樹

リグナムバイタの板
原産地
中央アメリカ。バハマ諸島、ジャマイカ、キューバ、西インド諸島など。メキシコ、コロンビア、ニカラグア、ベネズエラなどにも分布しています。
比重
気乾比重:1.15~1.31
強度
非常に硬い
特徴
リグナムバイタは樹高が10m、胸高直径が0.35mほどの「生命の木」という意味の名前を持つ、市場に流通している木材の中で最も硬く重い木です。名前の由来は中世の時代、この木の樹脂に薬になる成分があると信じられていたからだと言われています。
乾燥は非常に時間がかかり、割れを生じやすい為、慎重におこなう必要があります。乾燥後は僅かな変形が見られる程度の材となります。
強度に関してはほぼ満点と言えるほど、全てが高いレベルにあり、硬さ、耐久性ともに抜群に高い。しかし、その硬さゆえなのか曲げに対する適正はあまりなく、虫の害に関してはそれほどの耐性はないようです。
加工は非常に難しく、交錯木理の部分は裂ける危険性があります。また、切削に対してかなり抵抗がある木材なのでじっくり時間をかけておこなう必要があり、油分を多く含む事から接着性はよくありません。釘打ち、ネジどめに関しても慎重におこなう必要があります。
仕上がりに関しては表面に粗さがありますが、しっかりと研磨すれば素晴らしい光沢のある美しい表面が得られます。
その他の特徴としてはこのリグナムバイタには一種の芳香もあるようです。
リグナムバイタの木
その他の名称
アイアンウッド、ウッドオブライフ、グアヤック
学名:[Guaiacum officinale]
価格
希少
色調
とても複雑な色調をしており、赤みを帯びた褐色の表面に黄緑褐色、暗黄色、褐色、暗褐色など色の縞模様が見られます。
用途
リグナムバイタは船舶用部品や数珠などの小物に利用されています。
また、油分が高く、硬いという特性を活かした滑車やベアリング、車輪などの用途に使用されてきましたが、近年ではワシントン条約で非常に注意して扱うべき樹種に指定されており、絶滅の危機にある為、あまり市場にも出回らなくなってきているようです。
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