木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

ジェルトンキョウチクトウ科 | 広葉樹

ジェルトンの板
原産地
東南アジアのマレーシア全土、スマトラ、東カリマンタンのインドネシア領の全域に分布しています。
比重
気乾比重:0.40~0.50
強度
やや軟らかい
特徴
ジェルトンは樹高が60m、胸高直径が2.5mほどの非常に大きな樹木で、真っ直ぐな円筒形に成長します。木目模様がほとんど見られず、ガムの原料となる乳液が採取でき、やや軟らかくて成長が早いという事がこの木の主な特徴です。

乾燥は早く、乾燥後の変形もほとんどみられませんが、厚みのある材では乾燥が難しくなります。
基本的に強度はあまりなく、耐久性も低い材ですが、その分、加工性は良く、加工の際に裂けたりする事がない上に道具の刃先を鈍らせる性質もほとんど見られません。
ヒラタキクイムシなどの虫害を受けやすい傾向がありますが、保存薬剤は吸収しやすく、防虫処理は行いやすい。

また、木材の表面に美しい光沢が見られる事もこの木の特徴です。
ジェルトンの木
その他の名称
学名:[Dyera costulata]
価格
色調
辺材、心材ともに伐採当初は乳白色をしていますが、空気に触れるとじょじょに黄色みを帯びていきます。辺材、心材の色調は似ている為、境界は不明瞭で分かりづらい。
用途
ジェルトンはやや軟らかくて加工が容易なため、彫刻、木製模型、製図版、建築模型、鋳型製作など、細かい細工が必要な必要な用途で主に利用されます。
また、大径木が取りやすいという特徴から、パーティションや内装材、合板などの材料としても使われています。
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