木材博物館は国産材及び、世界中の木材の種類、特徴などをご紹介している木材図鑑です。

バスウッドシナノキ科 | 広葉樹

バスウッドの板
原産地
バスウッドは北米大陸のカナダ、アメリカ合衆国東部の他、ヨーロッパの広い範囲、東アジアなどに生息します。
比重
気乾比重:0.42~0.52
強度
特徴
バスウッドの樹木は大きいもので樹高が約30m、胸高直径は1.2mに達します。ホワイトバスウッドと呼ばれている樹種もありますが特性にあまり差異がない為、木材として使用する場合は殆ど区別されていません。

乾燥は容易で乾燥後は変形も少なく安定しています。
木口方向の保持力が弱い為、釘やネジを使用する場合は補強した方が良いとされていますが下穴などを開ける必要はありません。
バスウッドは程よい硬さのある木材なので、のこぎりやカンナによる加工は容易で摩耗に対する耐久性は中庸です。しかし、腐食や虫害などには弱いので腐食しやすい環境での使用は控えた方が良いでしょう。特に辺材部分はケブトヒラタキクイムシの害を受けやすいので注意が必要です。保存薬剤による処理は容易にできます。
接着剤での接着に関しては特に問題ない樹種の為、接着剤は使用しても問題ありません。

バスウッドの仕上げは良好で美しい光沢がでます。ステインなどを使用した塗装にも向いています。外見にあまり特徴がない為、木目を見せるという目的においてはあまり評価されていませんが美観に優れたものはスライスカットされて化粧単板にされる事もあります。
バスウッドの木
その他の名称
Basswood
ライム、アメリカンライム、ビーツリー、アメリカンリンデン、アメリカンホワイトウッド、ホワイトバスウッド
学名:[Tilia americana]
価格
色調
心材、辺材ともに黄色みを帯びた乳白色の為、辺材、心材の境界は不明瞭で見分けづらい。また、偽心材もあります。
用途
軽量で狂いが少ないという特徴を持っているバスウッドは合板や衣装箱、養蜂用の箱などに使用され、建築材としてもペンキの下地材などとして利用されます。また、高級ブラインドとして知られるベネチアンブラインド(ベネチアのすだれ)の材料として使用されている事でも知られています。
そのほかのバスウッドの特殊な使用例としては義肢やピアノの共鳴板、ハーブの材料などがあります。
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